那珂川町の自然と環境を守る会たより 2012年3月

馬頭に管理型処分場が出来れば放射能ゴミが持ち込まれることは必至と思われます。

☛栃木県内には、行き所のない放射能のゴミが 大量に残されています。

下水道処理施設に保管されている溶融スラグ(下水汚泥を処理したもの)だけでも、8000ベクレルを超えるものが2000t以上あります。

 

これは国が処理の責任を負っていますが、処理先は県内の管理型最終処分場とされています。

 

もしも、馬頭に計画されている管理型最終処分場が建設されれば、8000ベクレル以上という高い放射能に汚染された廃棄物が持ち込まれるのは必至と思われます。

 

まさに、「渡りに船」といった状態だからです。 

 

放射能のゴミは、溶融スラグだけでなく、下水汚泥、焼却灰もあります。市町村が責任を持たされている8000ベクレル以下のゴミも、その処理先に苦慮しています。

 

これも、管理型最終処分場に埋立て処理することが決まっています。

馬頭に処分場ができれば、格好の「放射能のゴミ捨て場」になることでしょう。

 

☛放射能のゴミは「受け入れない」という県の見解は、 疑問だらけです。

県は「国から、一定の濃度以下の廃棄物については管理型最終処分場において埋立て処分が可能であるという指針が示されている」と説明しています。

 

その上で「馬頭最終処分場は、放射能物質により汚染された産業廃棄物の受け入れについては想定しておらず、また、町も受け入れない考えを示していることから、受け入れは考えておりません」としています。

 

この県の見解は、良く言っても「誠実さが欠けている」、悪く言えば「町民を欺こうとしている」ものです。なぜならば、次のような問題点が隠されているからです。

 

 

☛処分場ができれば、「どのくらいの放射能汚染なら良いか」という協議になる。

 「放射能がゼロ」というゴミは、ありません。

これは県も認めています。

「放射能汚染されたゴミは受け入れない」ということは、あり得ません。実際に処分場ができれば、「どのくらい放射能に汚染されたゴミならば良いか」ということが協議されることになります。

その時に、県から溶融スラグの受け入れを求められることは十分に考えられます。

 

☛県から「受け入れ」を要請されたら、町は断れるか

 県は「町が受け入れない考えを示している」ことを、放射能のゴミを持ち込まない理由の一つとして挙げています。

 

しかし、これは責任を町になすりつけるものです。

 

逆に言えば、町がこれまでのように「やむを得ない。苦渋の決断」をして、受け入れを表明すれば、理由は消えます。

 

町は県から「受け入れる」ように強く要請されれば、断れないのではないでしょうか。

 

☛雨水防止や焼却灰固化など新しい「想定」をすれば、 10万ベクレルまでの受け入れも

「放射能汚染された産廃の受け入れは想定してない」ので、受け入れないという説明にも、疑問があります。

 

まず、「産業廃棄物」ではなく、「一般廃棄物」なら、どうなのかということです。

 

さらに、現時点では「想定」していなくても、今後「想定」することがありうるということです。

 

雨水防止や焼却灰固化などの処理ができるように「想定」を変えてしまえば、管理型処分場には10万ベクレルまでのゴミを埋立てできます。

これは、国の指針で決っています。

 

以上のように、いったん管理型処分場ができてしまえば、「放射能のゴミは入ってくるものだ」と覚悟しなければなりません。

栃木県だけでなく、福島県の放射能のゴミも引き受けざるを得なく可能性もあります。

 

安心で安全な生活を守るために、処分場は作らせてはならないのです。

 

「那珂川町の自然と環境を守る会」 会長   小林盛  連絡先0287-92-3288

                発行責任  鈴木恵二 連絡先0287-92-3207

                      藤田充秀 連絡先0287-93-0753

ホームページURL:http://sizentokankyou-mamorukai.jimdo.com/

 

 

備中沢の住民アセスの成果をいかそう!

那珂川町の自然と環境を守る会 樺島弘文

●県は不適地に処分場を作ろうとしている●

栃木県が那珂川町に計画している管理型最終処分場。

その予定地は、備中沢という沢地だ。

沢というよりも、両側を50mくらいの崖に挟まれた深い谷といった趣である。

かつて沢の上流部分に僅かな田んぼがあったくらいで、他にこれと言った利用方法もなく、手付かずの自然が残されている。

 

崖肌にはタヌキランやイワタバコの群生が見られ、サンコウチョウやオオルリといった珍しい鳥の姿も見受けられる。

夏ともなれば、オニヤンマ天国ともなる。古くは「美人沢」と呼ばれていた場所だ。

 

その谷に、県は産廃処分場を作ろうとしている。

 

沢があるような水の多い、つまり有害物質が拡散しやすい土地に、処分場を作ろうとすること自体、正気の沙汰ではない。

県は環境アセスメントを行い、簡単に言うと「建設に問題はない」と結論づけている。

 

町の中心部から2kmと離れておらず、町営水道の水源の上流に当り、

崖はもろい凝灰岩でできている。

ここが「適地」というならば、世の中に「不適地」を探すのは難しいだろう。

●人の手が入っていない貴重な自然●

県が備中沢の環境アセスメントをするのであれば、住民は自らの手で「住民アセスメント」をしよう。こう考えて、那珂川町の自然と環境を守る会が、住民アセスを始めたのが2004年のことだった。

 中心となっているのは、守る会のメンバーで、予定地周辺の和見地区で有機農業を営む伊吹信一さんだ。伊吹さんは東京出身だが、大学時代にみずから「生物研究会」を立ち上げるなど、大の自然好きである。

「里山もいいけれど、やっぱり人間が自分たちのために作り変えた自然でしょ。悪く言えば、人間が痛めつけた自然。それに引き換え、備中沢には人の手が入っていない。その分、貴重な自然が残されていて、豊かなんです」

 こうした伊吹さんの考えは、田舎の人たちにはピンとこないかも知れない。普通に自然に囲まれて暮していれば、自然のありがたさも薄れてしまうからだ。そうした中でも、伊吹さんは、植物、鳥、昆虫などの専門家たちの力を借りて、備中沢の自然を探り続けている。

そして、大きな成果を上げているのだ。その幾つかを紹介してみたい。

●福寿草とブッポウソウ●

✿備中沢のブッポウソウ
✿備中沢のブッポウソウ

まず、植物。最初に耳目を集めたのは、ブナだった。

備中沢の標高は200m強しかない。

その低山にブナが見つかったのだ。これは、大変に珍しい例らしい。

県の環境アセスメントでは見逃されていた。

 

昨年、発見したのが福寿草。

栃木県の絶滅危惧種に指定されている。

もちろん、県は発見できていない。福寿草は庭先などでよく見かけるが、自生しているのは貴重だそうだ。

備中沢には幾つかの群落があり、その一つは守る会が所有している土地のなかにある。

 

次に、野鳥。

夏でも冬でも、毎月1回は調査を行っている。

日本野鳥の会栃木でも、夏と秋に年二回、探鳥会を開いている。

毎回、多くの野鳥愛好家たちが備中沢を訪れ、先に書いたようにサンコウチョウやオオルリとの邂逅を楽しみにしている。

 

備中沢は、オオタカが餌場にしていることが確認されている。

同じワシタカ科で、絶滅危惧種のサシバは、営巣も発見された。

この営巣は、県も承知している。

処分場が建設されれば、工事は営巣の数百m先で行われることになる。

県は「防音などに注意して工事を行う」としているが、サシバがいなくなることは確実だろう。

 

伊吹さんによれば、最近のトピックスは、昨夏見つけたブッポウソウだそうだ。

ブッポウソウは「ブッポウソウ」と鳴くとばかり思っていたら、「ブッポウソウ」と鳴くのはコノハズクだと教えられた。

 

本物のブッポウソウは「ゲッ、ゲッ、ゲッ」と汚く鳴く。

ただし、青色に輝く姿は、その美しさに見惚れるらしい。

 

「アオシギもいます。これも超珍品で、県内ではほとんど見つかっていないんじゃないかな」

 

備中沢は珍しい野鳥の宝庫だ。

野鳥愛好家が絶えることなく、東京などから探鳥会に集まって来るのもうなづける。

✿野生のフクジュソウは珍しい!!
✿野生のフクジュソウは珍しい!!

●自然公園の特別地域へ●

✿アワブキのチュウレンジバチ
✿アワブキのチュウレンジバチ

伊吹さんはこのところ、ハチの飼育に熱中している。

 

農業の害虫となるハチでも、嬉々として飼育している様子は、有機農法家としてどうなのかと思うが、本人は「楽しくてしょうがない」と意に介していない。

 

事の発端は、2005年に希少種のヒダクチナガハバチチを備中沢で発見したことだ。

それまでは、30年以上前に2匹しか見つかっていなかったハチだというから、貴重さが分かる。 

 

以来、伊吹さんはハチの調査・研究を続けてきた。

そして昨年、新種のハチを発見したのだ。チュウレンバチの一種で、備中沢にあるアワブキの木の葉の裏に幼虫がいた。

「これはチュウレンバチではないか」と幼虫を捕獲して、う化に挑んだのが一昨年。

昨年う化に成功して、新種と認定された。

名付けて「アワブキチュウレンバチ」という。

 

ハチの新種は無数にあって、新種の発見自体はそう珍しくない。

ただ、それを幼虫から成虫まで育てて、生態を解明できたことが立派な業績となった。

学会へも報告されている。

 

だから伊吹さんは「害虫のハチを愛でる新種の百姓」と自称しながら、研究を続けているのだ。

 

この住民アセスの狙いは、県の環境アセスメントが正確に行われているか、住民側がチェックするものだった。

しかし、これほど備中沢の自然の貴重さを立証する動植物が発見されるにつれ、狙いをもう一段階上げてもいいのかも知れない。

そう、伊吹さんも考えている。

 

備中沢の処分場建設予定地は、県立自然公園の普通地域にある。

普通地域だから、処分場を建設しても構わないというのが、県の言い分だ。

 

住民アセスの結果を基にすれば、備中沢を自然公園の特別地域に認定してもらうことが可能だろう。

それほど貴重な自然であることを、証明する材料は揃っているのだから。

そして、特別地域となれば、やすやすとは処分場は建設できないだろう。

 

住民アセスへの期待は高まるばかりである。

2011年

7月

21日

守る会から皆さまへ

管理型の最終処分場には、放射能に汚染された焼却灰やガレキが持ち込めることが決まりました。

もし馬頭処分場ができれば、あの福島原発周辺の放射能に汚染されたゴミが大量に捨てられることになります。

周辺住民への健康被害や農水産物や観光業に対する風評被害が非常に心配されます。

 

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2011年

2月

13日

那珂川町の自然と環境を守る会から

産廃処分場を前提とした地域振興は自分で自分の首を絞めるものです。

処分場ができれば、那珂川町はゴミの町になってしまいます。

命や健康は、お金では買えません。

那珂川町の自然と環境を守る会 2011年2月13日

       会長   小林盛  連絡先0287-92-3288

             発行責任 鈴木恵二 連絡先0287-92-3207

                  藤田充秀 連絡先0287-93-0753

 

 先ごろ、栃木県馬頭処分場整備室から、「グリーンライフなかがわ第22号」が発行されました。このなかで、質問に答える形で、県の考え方が示されています。しかし、これらの回答は、「処分場ありき」とするもので、公正さを欠いています。ここに、那珂川町の自然と環境を守る会の見解を述べておきたいと思います。

 

 質問1 北沢の不法投棄物は、なぜ撤去する必要があるのか?

 県は「将来への不安を解消するため全量撤去が必要」としています。

それならば、なぜ一刻も早く撤去せずに、20年も放置しているのでしょう。

不法投棄物の撤去は、産廃特措法によって行うことが法律で定められています。

産廃特措法の申請さえ行わないのは、行政の不作為です。

この不作為自体が違法です。県はただちに、産廃特措法に基づいて、北沢の不法投棄物を撤去すべきです。

 

 質問2 廃棄物の処分量が減っているのに、なぜ新しい処分場が必要なのか?

 県は、「栃木県内に管理型の産廃最終処分場が1ヵ所もない」ことを理由にしています。どうしても県内に管理型処分場が必要ならば、那珂川町に限らず候補地を複数選んで比較検討すべきです。

これは、他県では常識となっているやり方です。

不法投棄物の処理と絡めるのは、全くの筋違いです。

 また、管理型処分場を県ごとに作るという考え方は、20年以上も前のものです。

現在は、リサイクルの進展などで廃棄物は激減しており、管理型処分場は全国的に余っている状態です。

 

埼玉県寄居町の処分場は、埋立期間を2倍に延ばしましたが、それでも埋立の目途はついていません。

茨城県笠間市の処分場では、ゴミ不足のために、県内だけでなく県外からも廃棄物を受け入れています。北沢の不法投棄物も受け入れ可能なわけです。

 

山梨県北杜市の明野処分場では稼働1年目にしてゴムシートが破れ搬入停止となりましたが、その時までに赤字が35億円に達していました。

 このように管理型処分場は余っており、廃棄物が集まらず経営に苦しいところも少なくありません。

 

 質問3 馬頭処分場の設置許可が下りないのは、違法だからか?

 県は、「処分場設置の手続きに何ら違法性はありません」としています。守る会が指摘しているのは、設置を前提に進めている手続きについてではありません(この手続きにも問題はありますが)。

不法投棄物を処理するのに、産廃特措法によらず、投棄者や排出元に撤去のための措置命令さえ出していないことが違法だと主張しているわけです。

県がやろうとしていることは、行政法、廃棄物処理法、産廃特措法に照らし合わせると明らかに違法なのです。

 

 質問4 地元振興策と処分場設置は区別して考えるべきではないか?

 県は、「県の重要な役割であり、鋭意取り組んでいきます」としています。

しかし、処分場周辺地区が、処分場を受け入れないと振興策の支援を得られないとなれば、それは差別です。他地域は、処分場とは関係なく各種振興策を得ているからです。

 わかりやすく言えば、例えば和見地区だけが、処分場設置を前提としなければ、県から地元振興支援を得られないのは不公平だということです。

他地域と同様に、必要な地元振興は支援されるべきです。

そうなっていないのは、県が地元振興支援を誘いに、処分場を認めさせようとしているからです。

 

[訂正] 昨年12月23日付けのチラシにおいて、誤解を与えかねない表現が一部ありましたので、ここに訂正します。正しくは、下記です。

≪町議会では、処分場推進派の議員が「最終処分場だけでなく、関連した中間処理施設やリサイクル施設を誘致して、町おこしをしよう」などいう趣旨の発言していました。

このようなことになれば、那珂川町は「ゴミの町」になってしまいます。≫

 

 これは12月の町議会で、「処分場及び地域振興に関する決議」に対する賛成討論に関するものです。

発言者は、埼玉県寄居町の県営環境整備センター(処分場)や周辺のリサイクル工場などをモデルにしていると思われます。

ところが、寄居町の処分場には以下のような問題点があります。

 

・当初の激しい反対運動を、県は機動隊まで導入して排除した。

・処分場に住宅が近接しているのは、最初に大手デベロッパーによる宅地開発があり、処分場建設が後だったため。

・実際、地元住民の不安は強く、「彩の国資源循環工場と環境を考えるひろば」のような反対運動は続いている。

・既存の処分場が半分も埋まっていないのに、近くに新しい処分場計画が出ている。

・周辺のリサイクル工場群は、経営悪化に悩んでいる。実際、参加した9社のうち2社は既に撤退している。

 まだまだ寄居町の処分場には多くの問題があり、これらをモデルに那珂川町の町おこしを考えるのは、将来子供たちに負の遺産を残すものです。

処分場による町おこしは、北沢の不法投棄問題をすり替えたものです。

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2011年

1月

28日

インフォメーション

1月30日(日)

午後7時30分から那珂川町の自然と環境を守る会会長

小林盛宅にて集会を開きます。

 

守る会、歩む会の皆さまはもとより

当会に賛同の方のご参加もお待ちいたしております。

Hey Visitor!

栃木県 那珂川町の

自然と環境を守る会の

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ありがとうございます。

 

 

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